映画『ドント・ブリーズ』レビュー

映画

作品情報

ドント・ブリーズ

(原題:Don't Breathe)

  • 製作:2016年/アメリカ/88分
  • 監督・脚本:フェデ・アルバレス
  • 出演:ジェーン・レヴィ/ディラン・ミネット/スティーヴン・ラング
  • 撮影:ペドロ・ルケ
  • 音楽:ロケ・バニョス

予告編

レビュー

こんにちは、こんばんは。

臘月堂、主人の南(@lowgetsudou)です🌙

「もしも『見えない恐怖』のミア・ファローが座頭市だったら?」

て感じのホラーサスペンスでめちゃ怖。

まず『It Follows』同様、自動車産業がすたれてゴーストタウン化したデトロイトの家々が不気味です。

侵入した家の内部を窃盗団が散策するシーンでの、

「この家はこんな構造です!
これからここで惨劇が始まるぞ!」

と教えてくれるコワ親切なロングテイクも良い。

また、

「逃げ切った!!」

…と思わせてから再び地獄に突き落とすという、

『ファニーゲーム』『パピヨン』ばりに絶望が増す仕組みも心憎い。

それから『10クローバーフィールド・レーン』などもそうですが、

ギョロ目の美少女が換気口を必死にほふく前進する様子は何故こうグッとくるのか。

ともあれ、それらサスペンス演出や映画のルックが活きるのは一筋縄で済まさない脚本のたまもの。

仮に今作の売りが

「侵入した家の主が最強退役軍人だった!」

だけだったらば、

きっと消費期限の短い佳作として終わってたはず。

それが中盤まさかの『マーターズ』展開に驚かされ、

あまつさえ老人がノーマン・ベイツばりのサイコ野郎と明らかになる展開でさらにドン引きです。

脱出を試みるうちに敵の本性が明らかになり、

恐怖が質・量ともに更新され続けるこの感覚。

覚えがあるな?と思ったら、『グリーンルーム』に近いのだ。

脚本も映像も、すべて一寸先は闇。

お見事!

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