引退して正体を韜晦するスーパーヒーローが、新しい悪党の登場により不本意ながら活動を再開する話。
『アンブレイカブル』なキャラ設定
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『グラントリノ』なヒューマンドラマ
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『マッドマックス』風味の美術/デザイン
でなかなか好きだった。
80年代〜90年代の香りがする "懐メロ" 的な雰囲気に作り手のこだわりが感じられる。
老人「物を壊すのは簡単だ」
老人「だが、壊れた物を集中して直すことは癒しにもなる」
老人「そう考えれば、古いものだって悪くないだろう?」
子供「古いもの。あなたみたいに?へへ!」
"古いもの"に対する憧憬やリスペクト。
ガラクタを修理することをライフワークにする老人と少年の会話にそれが象徴されていた。
細かい例を挙げると、
・ヒーローの活躍が民衆に撮影されバズるメディアが、youtube等でなく古い筐体のテレビ。
・レトロなアーケードゲームを始めとする、悪党のアジトの備品。
・古い車種のマッスルカーたち。
など。
今作に限らずスタローンは、「懐かしいもの」のシンボルとして自分を堂々と受け入れているように思える。
『リベンジマッチ』でロバート・デ・ニーロとボクシング対決して『レイジングブル』と『ロッキー』を2010年代に再現したのも良い例だ。
清々しいスタンスで好感度が高まる。
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