映画『潜入者』レビュー

映画

こんにちは。臘月堂(@Lowgetsudou)です。

今日は『潜入者』の話。

作品情報

潜入者

(原題:The Infiltrator)

  • 製作:2016年/アメリカ/127分
  • 監督:ブラッド・ファーマン
  • 出演:ブライアン・クランストン/ジョン・レグイザモ/ベンジャミン・ブラット/ダイアン・クルーガー
  • 原作:ロバート・メイザー『The Infiltrator
  • 脚本:エレン・ブラウン・ファーマン
  • 撮影:ジョシュア・リース

予告編

レビュー

『ホワイト先生、改心して麻薬Gメンに』

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ハラハラドキドキ潜入捜査ムービー。

まず『ブレイキング・バッド』で覚醒剤を作りまくってたブライアン・クランストンが麻薬捜査官の役という時点で面白すぎでしょ。

立場は両作で真逆だが、

「生まじめでカタブツかと思いきや、家族思い友達思いで人情にほだされる憎めないおじさん」

という人物設定は同じなのが印象的。

『マラソンマン』ではナチスの残党、
『ブラジルから来た少年』ではナチスの残党狩りをライフワークとする老人、

両方を巧みに演じ分けたローレンス・オリビエのようだ。

「やばいバレる。。いやバレてない。。!」

の繰り返しで焦燥感を煽る演出は『イングロリアス・バスターズ』みたいで心臓に悪いったらありゃしない(褒め言葉)

そういえば両作ともダイアン・クルーガーがスパイ役で出演してる。

明暗と色彩のコントラストがバキバキな映像もかっこよくて、レフンの『ドライブ』などを思わせる。

これも両方ブライアン・クランストンが出演してる共通点あり。

ドキュメンタリーふうのズームや手ぶれ、

画面のザラついた質感なども、

70's実録モノ政治サスペンス映画を再現してるみたいでワクワクだ。

ちょうど『アルゴ』のような、と思ったらこれまたブライアン・クランストンが潜入ミッションに携わる政府職員の役で出演してるのだった。

極めつけは終盤の結婚式場シーン!ヌルヌル動くカメラが気持ち良い!

『シャイニング』しかり『エレファント』しかり、

「動き回る人物をステディカムでうねうね追いかける長回し」フェチにはたまらない。

主人公が騙そうとしてるのは紛れもなく極悪人ばかり。

しかし、とりわけ終盤で

「悪い奴らだけど、実は普通の人と同じで仲間思い」

という演出がなされるため、主人公のアンビバレンスもやもや気分がこちらにも伝染していたたまれなくなる。

利用されて搾取されたあげく大変な事態になる密告屋のシーンも同様だ。

「悪を退治するためにはどんなド汚い手も使ったる」

という執念の描写はまさしく『イングロリアス・バスターズ』的で、『女神の見えざる手』などとも同じ感覚がある。

エンディングのThe Who "Eminence Front" まで余すとこなく激しぶ、緊張感たっぷりで好きな作品でした。

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