映画『ウォー・ドッグス』レビュー

映画

こんにちは。臘月堂(@Lowgetsudou)です。

今日は『ウォー・ドッグス』の話。

作品情報

ウォー・ドッグス

(原題:War Dogs)

  • 製作:2016年/アメリカ/114分
  • 監督:トッド・フィリップス
  • 出演:ジョナ・ヒル/マイルズ・テラー/ブラッドリー・クーパー/アナ・デ・アルマス
  • 原作:ガイ・ローソン『Arms and the Dudes
  • 撮影:ローレンス・シャー
  • 編集:ジェフ・グロス
  • 音楽:クリフ・マルティネス

予告編

レビュー

武器商人の物語といえば『ヨルムンガンド』が思い浮かぶが、今作は美魔女や少年兵がドンパチやらかす映画ではない。

武器商人の営業や交渉などビジネス面に特化した内容だ。

「底辺からイリーガルな商売でのし上がる疑似家族」の物語は、主人公たちが愛する『スカーフェイス』はもちろん『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『日本で一番悪い奴ら』『レクイエム・フォー・ドリーム』などと同じ系譜。

『マネー・ショート』も近い。

(それらには多くの場合、社会的地位の喪失や人間関係の崩壊というカタストロフが待ち受けているのだが)

実際『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』で演じた "うさん臭いイカれた太っちょ" というキャラが、今作でのジョナ・ヒルのキャスティングに影響したんじゃなかろうか。

「ストップモーション + 主人公のナレーション」という演出もスコセッシ風だ。

爆笑シリーズ『ハング・オーバー』もそうだが、トッド・フィリップス作品を特徴づける、サスペンスとコメディの緩急ギャップ演出が今作でも光っている。

タイムリミットが迫る緊張感に、機転を利かせて乗り切る爽快感と、随所に挟まれる陽気な音楽。

それぞれが最大限に際立たせ合う理想的な組み合わせだ。

それから、冒頭のシーンに続き主人公のナレーションをバックに「値札を貼られたあれこれ」を見せる見せ方は『ファイトクラブ』のオマージュか。

そう言えばマイルズ・テラーの顔は公家顔で、どことなくエドワード・ノートンに似ている。ジョン・キューザックとか。

『m:i 3』も冒頭であの手法が使われていたな。

『ファイトクラブ』だけでなく、砂漠の向こうから怪しげな車が近づいてくるザワザワ不安なシーンが『セブン』ぽかったりと、デヴィッド・フィンチャーを思わせる方法が多くて楽しい。

マイルズ・テラーは『セッション』といい今作といい、「夢やぶれて山河あり」な青年キャラが定着していくのだろうか。

エンドクレジットでクリフ・マルティネスの名が出て納得。レフン監督作品の常連コンポーザーだ。毎回いい仕事する。

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