映画『ワンダーウーマン』レビュー

映画

こんにちは。臘月堂(@Lowgetsudou)です。

今日は『ワンダーウーマン』の話。

作品情報

ワンダーウーマン

(原題:Wonder Woman)

  • 製作:2017年/アメリカ/141分
  • 監督:パティ・ジェンキンス
  • 出演:ガル・ガドット/クリス・パイン/ロビン・ライト/ダニー・ヒューストン/ユエン・ブレムナー
  • 原作:DCコミックス
  • 脚本:アラン・ハインバーグ
  • 撮影:マシュー・ジェンセン
  • 編集:マーティン・ウォルシュ
  • 音楽:ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ

予告編

レビュー

閉塞的な環境で大事に育てられてきた世間知らずのお姫様。

あるきっかけで外の世界に出た彼女は、たくさんの経験をし、現実の醜さを知る。

そしてそれを受け入れた上で、地に足つけて自分のミッションを自覚して人生に向き合う。

というのが大筋で、『ローマの休日』のプリンセスが超人と化して大暴れする形式のイニシエーション映画だ。

未熟な少女が痛みを通して成長していく様子は『魔女の宅急便』『千と千尋』を思わせ、

「純粋な善人も純粋な悪人もいない!人間は光と闇を同時に抱えて生きているのだ!」

と悟りを開く展開は『風の谷のナウシカ』(原作のほう)とも通じるので、

ジブリ作品に慣れ親しんだ日本人にも届きやすいのではないか。

まず序盤。

初めて近代社会に触れたプリンセスのコミカルエピソードあれこれが楽しい。

また、コメディ要素の中に「女性の権利を封じ込めようとする社会の圧力」がしっかり描写されてあるので、主人公のダイアナさんに親しみがわくだけでなく「頑張れ!」って応援したくなる。

そのおかげで、のちの展開で男を踏み台(文字通り)に大活躍するシーンの痛快さも活きるというもの。

序盤で受け手の感情移入をうながすこれらの演出、完璧だ。

そして塹壕を乗り越え死線に突っ込むという前半のクライマックスで、テンション上がりすぎで快哉を叫んでしまった。

ただでもカッコいいバトルシーンの連続だが、あくまで「被支配層の台頭と反逆への賛歌」という思想の強力さが先にあり、それがアクションを牽引しているからこそ痛快。

メッセージが明確だからこそ、派手なアクションに必然性が生まれる。

タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』『ジャンゴ』のクライマックスなどと同じ「よっしゃーー!!」感。

しかし。

中盤までが良すぎたぶん、あとの方で演出が陳腐になっていったのがずいぶん残念。

最後でやたらCGバッキンバッキンの、ドラゴンボールみたいな戦闘シーンになだれ込むが、空回り感がハンパない。

後半で主題が

「果たして人間は生き残る価値がある生物なのかーー!?」

というスケール壮大な展開に走るも、アクションを牽引するメッセージの力がどうにも弱い。

それを視覚効果の派手さでごまかしてる印象がぬぐえなかった。

とは言え途中まではほんと最高。

姫!僕にもアイスおごらしてください!

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